Densho Road “3.11”
2011年3月11日に発生した東日本大震災により、東日本の太平洋沿岸500kmにも及ぶ広い範囲が甚大な被害を受けました。多くの尊い命や貴重な財産が奪われたことはとても悲しいことですが、助かった多くの命もありました。被災地ではそういった実情や貴重な教訓を伝えていくための施設が多く整備されています。
近年、地震や水害など大規模な自然災害が頻発していますが、過去の災害の知識があれば命を失わずにすんだケースも多く見受けられており、堤防などのハードの整備と合わせて、一人一人が意識を持って避難するなど適切な行動をとる「防災意識社会」の構築が求められています。そのような観点においても被災地にある震災伝承施設で学ぶことは大きな意義があります。
一方、被災地にある震災伝承施設は、複数の県にまたがる広大なエリアに数多く点在し、これらの情報を集め限られた時間で巡ることは容易なことではありません。そのため、目的や時間に応じて効率的に施設を訪問できるように、伝承施設情報を分類整理して提供し、案内マップや標識を設置しネットワーク化することとしています。これにより、来訪者が効果的に東日本大震災の教訓を学べる仕組みが構築され、国内外の多くの方に被災地に来ていただき、地域交流の増大も可能となります。
このように、震災伝承施設をネットワーク化する「3.11伝承ロード」は、「震災伝承のプラットフォーム」であり、地域の防災力の向上と被災地の地域振興を目指すものです。
歴史や経験から得られる「学び」、そして防災施設整備と心の「備え」によって、必ず自然災害を克服し、命を守ることができるという信念
東北各地に点在する、災害の教訓を今に伝える遺構や施設を結び、点から線へ、さらに面へと広げ、伝承プラットフォームとしての『3.11伝承ロード』を構築し、我が国における防災意識社会の実現と、魅力あふれる地域づくりを実現する。
大規模な災害にもかなう高い地域防災力強化に向け東北各地の震災伝承施設をネットワーク化し広く情報発信を行う。
国内外の関連団体との連携、地域を越えた交流を図り、災害への学びと備えの普及を進める。
広域で複合的な大災害となった東日本大震災の被災状況や体験、当時の緊急対応、そして現在も続いている復旧・復興の活動を、国内外に伝え後世に残していく事は非常に大切です。今後も増え続ける災害に対応するためには、東日本大震災での教訓を整理し、伝承することが不可欠であり、実際の各被災地での活動を現場で残していく震災遺構や伝承施設の役割は大変に大きいと考えます。
東日本大震災は広域災害であり、震災伝承施設が点在しているため、「3.11伝承ロード」として有機的に繋いでいき、各地の啓発・伝承活動を活性化するだけでなく、新しい地域振興にも貢献していきたいと考えております。伝承活動・施設が永続的に行われ、次の大災害に向けてその教訓を伝え続けていけるための機構(システム)として産学官民が連携し、被災地と一体となって進めていくエンジンが必要であります。
一般財団法人3.11伝承ロード推進機構は発足したばかりで、今はまだ小さなエンジンですが、被災地に愛され、来訪者と共に学ぶことができる場を創りたいと思いますので、皆様のご支援とご協力をお願いします。
代表理事今村 文彦
委員 | 海輪 誠 | 会長 | 一般社団法人東北経済連合会 |
鎌田 宏 | 会長 | 東北六県商工会議所連合会 | |
千葉 嘉春 | 会長 | 東北建設業協会連合会 | |
渥美 雅裕 | 理事長 | 一般社団法人東北地域づくり協会 |
代表理事 | 今村 文彦 | 所長 | 東北大学災害科学国際研究所 |
理事 | 涌井 史郎 | 特別教授 | 東京都市大学 |
片岡 俊一 | 教授 | 弘前大学 | |
南 正昭 | 教授 | 岩手大学理工学部 | |
小沢 喜仁 | 教授 | 福島大学共生システム理工学類 | |
徳山 日出男 | 特任教授 | 政策研究大学院大学 | |
紺野 純一 | 専務理事 | 一般社団法人東北観光推進機構 | |
吉田 圭吾 | 東北支部長 | 一般社団法人日本旅行業協会 | |
新井田 浩 | 県土整備部長 | 青森県 | |
大槻 英毅 | 復興局長 | 岩手県 | |
後藤 康宏 | 震災復興・企画部長 | 宮城県 | |
佐竹 浩 | 企画調整部長 | 福島県 | |
福田 洋之 | まちづくり政策局長 | 仙台市 | |
監事 | 高田 佳幸 | 東北支店長 | 日本政策投資銀行 |
鈴木 淳 | 防災・教育室長 | 河北新報社 |
激甚化する災害が多発する中、過去の教訓を活かし災害による犠牲者をなくすこと、そして被災地の真の復興に貢献できる取り組みを展開して参ります。多くの方々のご支援ご協力をお願いします。
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